MATERI'ACT、最先端素材の開発に取り組む世界クラスの 研究開発センターを開設

グループ
MATERI'ACT

*当リリースは、11月15日にフォルヴィアがフランスで発表した英文リリースの抄訳です

世界第7位の自動車技術サプライヤーであるフォルヴィア・グループ傘下のMATERI'ACT(マテリアクト)は、設立から1年を迎え、11月13日にフランスのヴィルールバンヌに本社および研究開発センターを開設しました。開設式には、大臣経験者でPlateforme Automobile会長のリュック・シャテル氏、ローヌ県選出のジルベール=リュック・ドゥヴィナージュ上院議員、オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏選出のソフィー・ブラシェール地方議員、リヨン・メトロポールのエメリーヌ・ボーム第一副会長、リヨン・サンテティエンヌ・ロアンヌ商工会議所のフィリップ・ヴァレンティン会頭にご参加いただきました。

この最先端の研究開発センターは、エンジニア、研究者、データサイエンティストを集め、二酸化炭素(CO2)排出量がきわめて少ない素材の分野で世界クラスの研究開発を展開することにより、欧州を代表する研究開発拠点となることを期待されています。

 

素材を通じて2030年までに最大85%のCO2削減を可能に

ゼロエミッション・モビリティへの移行は、自動車産業が抱える大きな課題です。2045年までにすべてのスコープでCO2排出量をネットゼロにすることをめざすフォルヴィアのネットゼロ・エミッション・ロードマップは、2022年6月にフランス企業として、また世界の自動車関連企業として初めて、SBTイニシアチブ(SBTi:科学的根拠に基づく排出削減目標)の承認を受けました。

MATERI'ACTの使命は、フォルヴィアのネットゼロ・ロードマップの先頭に立ち、自動車産業を中心に、あらゆる産業でCO2排出量の少ない新素材の開発、生産、製品化を加速させることです。
例えばMATERI'ACTの新しいプラスチック素材は、2030年までに新規自動車プログラムにおいて、リサイクル素材の使用率が約70%となる見込みです。

過去10年間にわたり、フォルヴィアは「NAFILean」の開発に取り組んできました。NAFILeanは、ヘルプファイバーと再生プラスチックを混合したバイオ複合素材であり、製品の物理的性質を維持しながら重量とCO2排出量を削減します。NAFILeanラインの製品は、すでに900万台以上の車両に使用されていますが、今後2025年までに1,500万台まで加速させる計画です。

 

CO2排出量の少ない次世代素材の開発・生産に向けたエコシステムの構築:

MATERI'ACTは、廃棄物・原材料の管理からサステイナブル素材の供給、人工知能を活用した配合まで、幅広い産業・技術力を総動員して、原材料の安定供給を実現しています。MATERI'ACTはすでにINTERVAL、VEOLIA、ANANAS ANAM、PLASTIC ODYSSEY等とパートナーシップを結んでいます。

フォルヴィアの最高経営責任者(CEO)、パトリック・コラーのコメント:
「フォルヴィアは、ゼロエミッション水素モビリティの開発を促進するためにアレンジョワに設立した産業プラットフォームに続き、ヴィルールバンヌにMATERI'ACTの研究開発センターを開設します。この研究開発センターの目的は、低炭素素材の分野で世界クラスの研究拠点となることです。この2つの拠点は、CO2排出量の少ないサステイナブル・モビリティの実現とフランスの産業競争力の向上に向けた当社の確固たるコミットメントを証明するものです。フォルヴィアは10年以上にわたり、CO2排出量の少ない素材に投資してまいりました。今回の研究開発センターの開設は、この取組みをさらに強化するものです。新しい研究開発センターは、リサイクル素材やバイオ素材の配合に関する世界クラスの拠点となることをめざしており、将来性のあるセクターでの雇用を創出することで、自動車産業が必要としているトランスフォーメーション(変革)を支援します。」

フォルヴィアのインテリア事業部門エグゼクティブバイスプレジデント、ジャン=ポール・ミッシェルのコメント:
「製品の設計、生産、使用方法を再考することは、自動車産業がネットゼロを達成し、地球温暖化に対抗していくための重要な一歩です。事業のサステイナブル・トランスフォーメーションとは、単に地球環境への悪影響を緩和するだけでなく、持続可能性と収益性を兼ね備えたエコシステムを構築することでもあります。MATERI'ACTでは、革新的な素材とソリューションを開発すると同時に、産業、社会、環境に積極的に貢献することをめざしています。」

 

フランスの中心から世界へ

MATERI'ACTは、リヨンのラ・ドゥア・キャンパスのすぐ近く、ヴィルールバンヌに本社と研究開発センターを設立しました。7,500平方メートルの建物内にはMATERI'ACTのオフィスのほか、素材の試作と特性評価を行う研究所が入居します。2,000平方メートルのハブには、サステイナブルな開発・素材分野で革新的な事業を展開している新興企業などが集結する予定です。新興企業を受け入れ、インキュベーションからアクセラレーションまで、幅広い支援を提供すると同時に、産業のエコロジカルトランジション(持続可能な環境への移行)を加速させるためのコラボレーションも促進する計画です。
MATERI'ACTは現在、約100人の従業員を雇用しています。2025年には400人に増員し、2030年までに売上高20億ユーロをめざします。

MATERI'ACTのプレジデント、レミ・ダウディンのコメント:
「MATERI'ACTは、活力にあふれた地域とエコシステムの中心地に位置しています。この立地こそ、当社の成功の大きな要因です。ヴァレ・ド・ラ・シミやプラスチックバレーといった先進工業地域の中心や競争力のあるクラスターに近接しており、新興企業を中心に、イノベーションを推進する気運が存在することも貴重な資産です。著名な高等教育機関や研究機関があることや、地域の生活の質の高さも、優れた人材の確保と専門性の向上を後押ししています。」

建物はMATERI'ACTの環境方針に基づいて改修され、BBC Rénovationの環境ラベルを取得しました。整備プロジェクトは環境に配慮したアプローチに沿って実施され、MATERI'ACTの活動が環境に与える影響やCO2排出量を削減するために、すべてのオフィス家具が再利用・修繕されました。

 

 

MATERI'ACTについて

MATERI'ACTは、自動車テクノロジーで世界第7位の先進企業フォルヴィア・グループの子会社です。MATERI'ACTは、CO2排出量の少ない、独自の最先端素材の開発、製品化、販売に携わっています。リサイクル素材やバイオベース素材の配合・加工分野で培った確かな専門知識を生かし、主に自動車産業向けにリサイクル素材やバイオベース素材を使用したポリマーやコーティング剤、低CO2繊維を開発しています。MATERI'ACTの詳細はウェブサイトをご覧ください。www.materiact.com

FORVIAについて

世界第7位の自動車技術サプライヤーであるフォルヴィアは、フォルヴィアとヘラーの技術および生産上の強みを補完し合うことで構成されています。世界40カ国以上に290以上の工場と76のR&Dセンターを持ち、15,000人以上のエンジニアを含む15万7千人の従業員を擁するフォルヴィアは、現在および将来の自動車産業の課題に対して独自の包括的なアプローチを提供しています。6つのビジネスグループと14,000件以上の特許を有する強力なIPポートフォリオで構成され、世界のカーメーカー各社からイノベーションおよび統合のパートナーとして選ばれることに注力しています。2022年度のグループ連結売上高は255億ユーロでした。フォルヴィアは、ユーロネクスト・パリ市場にFRVIAのニーモニックコードで上場しており、CAC Next 20、CAC SBT 1.5°インデックスの構成銘柄に名を連ねています。フォルヴィアは、モビリティの変革を予見し、実現することを約束するチェンジメーカーとなることをめざしています。www.forvia.com

 

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