水素貯蔵システム
フォルシアは、製造試験が完了したターンキーシステムのジャストインタイム生産方式の業界要件に合致する、様々な車両構造向けの包括的な水素貯蔵システム統合により自動車メーカーをサポートします。炭素繊維構造の最適化により軽量化・燃費向上したフォルシアの認可済みタンク(350バール、700バール)は、フランスのバヴァンに新設した自社拠点である水素貯蔵システムのグローバル専門センター で生産します。すでに小型商用車の生産と、スイスにおける水素モビリティ促進に向けた大型物流車両の大規模プロジェクトなど複数の大型契約を締結しています。
燃料電池スタックシステム
フォルシアとミシュランの合弁企業シンビオ(Symbio) は、軽車両、商用車、バス、トラック、その他の電気自動車向けの水素システムの設計・生産・販売事業を行っています。独自の専門知識を用いて自動車向け生産水準の確立を優先し、水素モビリティの世界的リーダーになるという目標を掲げています。シンビオは10年以上に渡り水素技術とその車両への統合に従事しており、走行距離300万kmを超える実績があります。2030年には、事前実証済みかつ事前統合済みの標準水素システム(StackPack®)を、全世界の自動車メーカーに向けに年間20万個 の生産体制を目指しています。
排熱回収システム(EHRS)によりCO2排出量を削減
現在、自動車ドライブトレインが生み出すエネルギーの3分の1が、排気システムから熱として失われています。
フォルシアは、2025年までにはパワートレインミックスの30%を占めることになるハイブリッド車両への活用に特化した、飛躍的なイノベーションの開発に成功しました。その鍵は電動モード運転の頻度を上げることで、燃費向上とCO2排出削減を実現したことです。
フォルシアの小型EHRSの重量は3kgを下回り、エンジンに近い位置への艤装が可能なクラス最高レベルのタンク軽量化設計および貯蔵効率 により、排熱回収効率を最大化します。市場に出ている類似ソリューションの中でも非常に高い競争優位性を誇り、素早いエンジンウォームアップと電動モードの活用回数増加により寒冷条件における燃費低減を3%から7%まで改善します。フォードF-150に加え、ヒュンダイIONIQハイブリッド車種とプラグインハイブリッド車種にもフォルシアの当技術を搭載しています。
電気加熱触媒(EHC)でもっときれいな空気を
今後さらに厳しくなることが予測される排出規制への対応を見越し、さらにエアクオリティを改善するため、フォルシアは電気加熱触媒を開発しました。汚染物質の80%は、エンジン始動から20秒までの間に排出されています。
低温フェーズでも活性化するフォルシアの電気加熱触媒は、電気エネルギーを使って排出ガスとセラミック触媒 セルを加熱し、ごく短時間で最高効率温度まで引き上げます。ガソリン車へ適用した場合、触媒が最適温度条件下では汚染物質の95%以上が処理可能です。ディーゼル車の場合は、電気加熱触媒により窒素酸化物(NOx)排出量全体の75%が削減できます。
フォルシアの電気加熱触媒は都市部における超低排出基準に加え、欧州排ガス規制であるEuro 7にも適合しています。
加熱ドーザーで、商用車向け燃料消費量と窒素酸化物(NOx )排出を抑える
低温の排気ガスでも最適に機能するよう設計されたフォルシア加熱ドーザー は、燃料の消費と窒素酸化物の排出の両方を抑えます。加えて、沈殿物の蓄積を低減するのでエンジン寿命の延長にもつながります。低温でも素早い作動が可能で、窒素酸化物の粒子を還元し、超低NOx排出規制およびEuro 7 の規制にも対応しています。
より安全でサステイナブルな運転を可能にする電子ミラー
フォルシアの電子ミラー製品群は、従来型のドアミラーと違い、燃費改善だけでなく、知的センサにより車両周辺の映像と警告を運転者に提供します。フォルシアの専門分野であるディスプレイ技術と車内インテリアへの統合に基づき、運転席近くに設置した小型ディスプレイ画面で車両周辺状況に対する視認性が高まります。特に悪天候時や明るさが少ない状況下でもリアルタイムで視認できる動画処理が実現しました。電子ミラーのソフトウェアで、 死角や車線維持の警告を発し、近隣車両の監視や障害物の検出が可能です。
安全で便利な自動駐車ソリューション
フォルシアのカメラとセンサ、コンピュータビジョン、運転支援システムは、乗員や自動車の周辺にいる人への安全性も高めつつ、運転操作をより簡単で便利にするスマートなシステムを可能にする技術基盤です。運転者は専用アプリを使うことで、あらかじめ作成した駐車マップから障害物を回避しながらやって来る自動車をピックアップできるのです。